コインランドリーを売る──売却と承継の進め方
安全と透明性を、最優先に設計しております。
コインランドリーは無人で回る業態のため、「誰がやっても同じように回る」という意味で、他の店舗業種より承継しやすい部類に入ります。属人性がほとんどないからです。そのぶん、値段のほとんどが機器の残存価値と立地で決まります。売り方の型、閉店前に確認する5点、買い手の探し方を順番どおりに整理しました。
1. 最初に決めるのは「何を渡すか」
コインランドリーの譲渡は、次の4つの型に分かれます。無人業態のため従業員の引き継ぎがなく、設備と物件をどう渡すかがほぼすべてになります。
| 売り方 | 渡すもの | 借入・赤字の扱い | 向いている状況 |
|---|---|---|---|
| 会社譲渡 | 法人そのもの(株式・持分) | 借入金・赤字・保証も一緒に引き継がれる | 法人ごと引き継いでほしい。許認可や契約を切らずに残したい |
| 事業譲渡 | 店舗の事業一式(設備・顧客・契約) | 合意したものだけが移る | 複数店のうち1店だけ手放す。法人は残す |
| 経営資源譲渡 | 設備・顧客名簿など、個別の資産 | 引き継がれない | 事業としてではなく、使えるものだけを渡したい |
| 居抜き譲渡 | 内装・造作・設備 | 引き継がれない | 原状回復を避けたい。物件は買い手が貸主と新たに契約する |
投資目的で保有されている場合は、法人ごと(会社譲渡)または事業一式(事業譲渡)が選ばれます。機器だけを売る経営資源譲渡も成立しますが、洗濯機・乾燥機は設置工事を伴うため、同じ場所で使い続けてもらえるかどうかで金額が大きく変わります。
2. 閉店を決める前に確認する5点
コインランドリーの譲渡でつまずくのは、たいてい次の5つのどれかです。
| 確認すること | なぜ効いてくるか | 確認先 |
|---|---|---|
| 機器のリース残債と更新時期 | 最大の論点です。洗濯機・乾燥機はリースや割賦で導入されることが多く、残債は買い手が引き継ぐ債務になります。あわせて、あと何年使えるか(更新時期)が値段に直結します | リース会社・リース契約書・機器の設置年 |
| クリーニング業法の届出 | コインオペレーションクリーニング営業施設として、都道府県への届出が必要とされています。開設者が変わる場合の手続きを確認してください | 管轄の保健所 |
| 立地と商圏 | 無人業態は立地がほぼすべてです。商圏人口・世帯構成・駐車場の有無・競合の距離を出せると、買い手の判断が早くなります | 自店の売上データ・商圏の統計 |
| 給排水・ガス・電気の容量 | 乾燥機はガスまたは電気の容量を大きく使います。設備の容量と契約内容は、機器を入れ替えるときの前提条件になります | 設備業者・図面・供給会社 |
| 貸主の承諾と原状回復の範囲 | テナント型の場合、譲渡には貸主の承諾が要ります。給排水とガスの造作は原状回復の対象になり、撤去費用が大きくなりがちです | 貸主・管理会社・賃貸借契約書 |
解約予告を出す前にご確認ください。解約日が決まってしまうと買い手の検討期間が足りず、居抜きで渡せたはずの設備を自費で撤去することになりがちです。
3. 値段はどう決まるか
コインランドリーの譲渡価格は、「機器の残存価値」「売上の安定性」「立地と賃貸借契約の条件」で決まります。無人業態で属人性がないぶん、数字がそのまま評価になるのがこの業種の特徴です。日別・月別の売上、稼働している時間帯、機器ごとの回転数を出せると、買い手は収支を自分で組み立てられるため、検討が早く進みます。一方で、機器の更新時期が近い案件は、買い手にとって数百万円規模の再投資が見えるため、その分が価格から差し引かれます。設置年と残債を先に開示することが、結果的に交渉を早めます。
andMA では、譲渡希望額とあわせて、引き継ぐ借入金・リース残・連帯保証(居抜き譲渡は保証金と原状回復義務)を「なし」も含めて申告いただきます。裏側まで先に開示された案件のほうが、買い手の検討が早く進みます。詳しくは安全と透明性への取り組みをご覧ください。手数料の考え方は利用料金にすべて公開しています。
4. 買い手はどこにいるか
コインランドリーは、店舗というより設備投資の案件として見られます。買い手は次のような層です。
- 投資目的の個人・法人:無人で回る収益資産として保有したい層。数字が揃っている案件を好みます
- 同業の多店舗化:すでに複数店を運営していて、機器の調達や保守をまとめられる事業者
- 異業種からの参入:人手をかけずに運営できる事業を探している層。属人性がないことが参入理由になります
andMA には、買い手があらかじめ条件を登録する買いニーズがあります。掲載前でも、自店の条件に近い買い手がいるかを確認できます。公開中の案件は案件一覧でご覧いただけます。
5. andMA での進め方
掲載から成約まで、売り手の費用は0円です(掲載料・月額費・中間金・成約手数料のすべて)。買い手は成約したときだけ、成約価格の2%(税別・最低20万円)をお支払いいただきます。契約書の確認やデューデリジェンスが必要な場面では、提携する弁護士・公認会計士・税理士をスポットで手配できます(費用は別途)。
- STEP 1無料登録・下書き店名や所在地は伏せたまま、業種・エリア・規模で掲載できます。
- STEP 2引き継ぐものを申告借入・リース残・保証、保証金・原状回復義務を「なし」も含めて記入します。
- STEP 3公開・打診を受ける運営が内容を確認してから公開します。関心のある買い手から交渉の申し込みが届きます。
- STEP 4面談・契約・引き継ぎ当事者間で条件を詰めます。必要に応じて士業をスポットでご紹介します。
6. 掲載前にそろえておく資料
先に手元にあると、買い手の検討が早く進みます。すべてが揃っていなくても掲載はできます。
- 直近2〜3期の決算書(法人の場合)または確定申告書
- 日別・月別の売上(直近12〜24か月)
- 機器の一覧(メーカー・型番・設置年)と、リース/割賦の残債
- 固定費の一覧(家賃・水道光熱費・保守費)
- 賃貸借契約書(原状回復条項・用途・残存期間)
- 給排水・ガス・電気の容量が分かる資料
- 商圏の情報(人口・世帯・駐車場・競合の距離)
ほかの業種のガイド
インドアゴルフ・ゴルフスタジオパーソナルジム・無人ジム美容室・サロン飲食店カフェ整体院・接骨院エステサロンヨガ・ピラティススタジオ学習塾
売り方そのものは居抜き・造作譲渡の進め方、手数料は利用料金、進め方はご利用の流れをご覧ください。
よくある質問
コインランドリーを売りたい。どこに相談すればよいですか?
小規模な譲渡は、M&Aのプラットフォームに掲載するのが最も早い方法です。andMA は売り手の費用が0円で、店名や所在地を伏せたまま掲載できます。コインランドリーは無人業態で属人性がないため、数字がそろっていれば比較的検討が早く進む業種です。
機器のリースが残っています。売れますか?
売れます。残債は買い手が引き継ぐ債務として、譲渡条件のなかで整理します。重要なのは、残債の額とリース会社が名義変更に応じるかを先に確認しておくことです。買い手が引き継ぐ、売り手が一括で清算する、のいずれかになります。andMA では引き継ぐ借入金・リース残を「なし」も含めて申告いただく設計です。
機器が古いのですが、値段は付きますか?
付きますが、更新に必要な金額が差し引かれます。買い手にとっては、取得後すぐに数百万円規模の再投資が発生するかどうかが判断材料だからです。設置年と、あと何年使えるかの見通しを先に開示してください。隠して進めると、交渉の終盤で必ず出てきて、まとまりにくくなります。
届出はそのまま引き継げますか?
コインオペレーションクリーニング営業施設としての届出は、開設者が変わる場合に手続きが必要とされています。取り扱いは自治体によって異なりますので、引き渡し日を決める前に管轄の保健所へご確認ください。
売上のデータはどこまで出せばよいですか?
日別または月別で、直近12〜24か月分があると理想的です。無人業態は数字がそのまま評価になるため、季節変動や天候の影響まで見えるデータがあるほど、買い手は安心して値段を付けられます。掲載段階では店名を伏せたまま、規模とエリアだけでも掲載できます。